2010年1月27日水曜日

ジュリー&ジュリア

やや風邪気味で、昨日は一日家でゆっくりするついでに、『ジュリー&ジュリア』をiTunesでダウンロードして観ました。ジュリア・チャイルドという名前が日本でどれだけ知られているか私にはわからないのですが、彼女の『Joy of Cooking』という本を持っていないアメリカの家庭はないと言われるくらい、アメリカではよく知られた料理家で、マサチューセッツ州ケンブリッジの自宅ではさまざまな分野の文化人を集めたサロンのようなものも定期的にひらき、料理の世界を超えた広い興味と人脈で知られた人物でした。この映画は、中年になってから料理家としての人生をスタートするジュリア・チャイルド自身の物語と、50年後にジュリア・チャイルドに触発され、1年間毎日彼女のレシピーに従って料理を作り、それについてブログを書きながら、自分自身に喝を入れる30歳の女性の物語を重ね合わせた映画です。風邪気味のときに家でゆっくり観るにはちょうどいいタイプの映画です。

ノラ・エフロンの脚本がずいぶんと話題になったのですが、私は脚本の作りとしてはいまいちだと思う点がいろいろありました。せっかく面白そうな話の糸口がいくつも開けられていながら、それが意味ある形でフォローされていない。ジュリア・チャイルドが長年文通だけで友情を育んだ親友の話とか、他の出版社が一般読者向けの料理本としては現実的でないとして彼女の原稿を拒否するなかで、先見の明を示して彼女と契約を結んだ女性編集者の話とか、企画を一緒に始めた仲間の女性の話とかが、もっと有機的に全体の物語のなかに組み込まれていればいいのに、と思いました。それでも、私にとっては、『ドット・コム・ラヴァーズ』に出てくる「ネイサン」(彼のブルックリンのキッチンは、この映画に出てくるクイーンズのキッチンよりもさらに一回り小さかったですが、そのなかで次々と夢のような料理が作られるのでした)が思い出されて面白かったです。陳腐ではありますが、人間やはり、自分が本当に好きなことを追求することが大事だ、ということ、そして、結婚するなら、自分のことを本当に信じて尊敬して応援してくれる相手とするべきである、ということが伝わってきます。メリル・ストリープももちろんいいですが、『プラダを着た悪魔』でも彼女と共演しているスタンリー・トゥッチがこれまたいい味を出しています。

これからオバマ大統領の演説を見なければ。